bye-bye blackbird
これを読んだ。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2010/06/30
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 98回
- この商品を含むブログ (113件) を見る
少し立ち読みしたら、個人的に好きな伊坂幸太郎って感じの物語だったので、購入。
読んでて不思議な感じがするのが好きだ。
5股している星野という男が主人公。
どこかへ行かなくてはならなくなった星野が、5股していた女に一人づつ別れを言いに行くというのが大まかなストーリー。
何故か横には、巨大な女を連れて。もうこの時点でよくわけがわからない。
だが、このよくわからないところがいい。
巨大女と別れを言われる女と星野のやりとりが毎回あるんだけども、
伊坂氏が書くやりとりってのが読んでてなんか心地いいんだよなあ。
不思議なんだけど少しリアリティがある微妙なところを突いていると思う。
ただ、あえてダメ出しするなら、ロープを持っている女の子がいるんだけど、その子の趣味と行動の設定がなんかしっくりこなかった。それ以外の女の子は読んでてしっくりきたんだけど。
なんか奇をてらいすぎてる感じがした。
あと、物語の軸となる、星野が「あのバス」に乗って、どこかへいかなくてはいけないという設定。
星野は借金して何処かへ行かなくてはいけないということだったんだけど、「あのバス」に乗っていくというよくわからない感じと、借金が原因という、よくわかる感じが、うまくマッチングしていないと思った。
結末は読者に委ねるスタイルだったけども、この点において想像しにくかった。
リアリティが少しあって、かつ、不思議な感じがする作品が面白いと思っていて、
伊坂氏はそこんところがうまくて好きな作家の一人です。